最終年度となる平成28年度においては,前年度までの研究成果であるTwitterにおける「情報受信側の目的に基づくフォロー関係の分類」および「情報発信側ユーザの目的に基づく情報発信ユーザの分類」の結果を利用して,一人のユーザのタイムラインを複数のタブに分けて表示する閲覧インタフェースを設計した.より具体的には,受信ユーザが双方向のインタラクションを目的としている相手からのメッセージのみを別のタブに分けて表示することにより,全ての受信メッセージを読む時間がない時に,相手が返信を待っている可能性があるメッセージのみを効率よく閲覧できるインタフェースを考案した.また,発信側ユーザが広く一般に情報を発信しているユーザか,特定のユーザのみに情報を発信しているユーザかによって,二つのタブに分類する表示方法について検討した. 研究期間全体としては,単純な重要度順でも逆時間順でもないメッセージストリームの表示形式を用いて,効率的な閲覧を可能とするインタフェースについて研究を行い,メッセージストリームを各ツイートの性質にもとづいて複数のタブに分けて表示する手法を提案した.また,そのような複数のタブへの分類のためにメッセージを分類する手法について研究を行い,Twitterを例にとって,受信側ユーザ,発信側ユーザのそれぞれの目的によって分類を行ういくつかの手法を提案し,また,そのような分類を自動化するために,受信側ユーザと発信側ユーザのそれぞれの目的を推定する手法を開発した.
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