研究課題/領域番号 |
26540165
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉岡 真治 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (40290879)
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研究分担者 |
原 真二郎 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (50374616)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 知識工学 / 知識マネージメント / コーパス / ナノデバイス |
研究実績の概要 |
本年度は、ナノ結晶デバイス開発論文からの情報抽出を中心に研究を行っている。そのために、実際の論文から、抽出すべき情報にタグ付けを行ったコーパスの作成と、そのコーパスを用いて抽出すべき単語の特徴を機械学習により獲得する自動情報抽出システムの作成を行っている。本研究では、これまでに、分野に属する学生にコーパス作成を依頼していたが、その品質については、十分な検討が行われていなかった。この問題に対し、分野の専門家である共同研究者の協力を得て、公開版のコーパス作成のガイドラインを作成するとともに、コーパスの公開を予定している。コーパスの公開の時期に関しては、関連する論文の採択状況などに応じて検討する予定である。 また、成果の発信や、関連研究者との交流も並行して行っている。 具体的には、5月に、TMCE 2014 International Symposium on Tools and Methods of Competitive Engineeringに参加し、本研究で利用を検討している物理概念オントロジーに関する招待発表を行った。また、9月には、協力研究者であるSouthampton大のNewton先生との意見交換を行った。また、米国のNanoinformaticsの研究グループが主催するワークショップに参加し、本研究で提案している論文からの情報抽出の枠組みの有用性について理解が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で提案している論文からの情報抽出とその活用のための基盤技術が構築され、抽出した情報の活用方法を検討することができる状態になっている。また、この情報抽出という枠組についての認知度は高まっており、コーパスの公開などを通して、新たな研究者の興味を喚起できる可能性もある。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、これまでの研究成果を踏まえた論文執筆を行うとともに、論文からの情報抽出を行った結果に基づいた具体的な論文検索のインターフェースを作成する。具体的には、論文中の図のキャプション情報に注目した論文検索インターフェースを構築し、分野の研究者に利用してもらい、その評価を得る予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
概ね順調に使用したが、英文校閲の費用の清算が年度をまたいだために、その関連の費用が3月時点の残として残っている。
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次年度使用額の使用計画 |
資金計画は当初予定通りであり、1年目の残については、すでに英文校閲の費用として支出済みである。
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