ケニアトゥルカナにおいて、小学校での観察調査や小学生を持つ親への聞き取り調査をおこなった。その結果、周縁地域におけるモバイルメディアの利用は大人に限られており、子供たちの利用はまったくみられなかった。つまり若者のメディア利用はアフリカの都市部にのみみられる現象であり、周縁地域においては、若者や子供のメディアリテラシーの向上にかかる取り組みが行われていないことが明らかとなった。 メディアの利用を通じて行動範囲を拡大することによって得た人間関係を自らの生活を向上するために役立てる可能性があることはこれまでの研究からも指摘されており、メディアリテラシーの向上は、とくに周縁地域における緊急の課題である。
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