研究実績の概要 |
本研究では,Web上に多量に散在する電子教材や学習オブジェクト等の教育コンテンツを自動収集,分析し,それぞれの学習者に適応したオンライン教科書を自動生成する手法を開発することを目指す. 研究目的を達成するために,平成26年度は,(1)理論的枠組みとツールの先行研究調査,および,(2)Web上の教育コンテンツの自動収集を行った. (1)理論的枠組みとツールの先行研究調査については,OpenCourseWareやMOOCsといったWeb上の教育コンテンツの配信の形態や,米国のMERLOT等の学習リソース共有・再利用機関に関する文献調査やWeb調査を行った.また,近年注目されているビッグデータの解析手法の適用事例の収集等を行った. (2)Web上の教育コンテンツの自動収集については,あるWebページが「教育コンテンツに関するページ」であるか否かを判別する仕組み(フィルタ)を開発するための予備段階として,HTMLだけではなくWord, Excel, PDF,画像,動画など様々なフォーマットの教育コンテンツを収集し,教材構造や,よく用いられるキーワードや特徴量などの分析を行った. 具体的には,(a)検索エンジンで収集しようとする教育コンテンツの種となるWebページを収集する,(b)Web巡回ソフトを利用し,種となるWebページからリンクされているWebページおよび,Word, Excel, PDF,画像,動画など教育コンテンテンツとして利用される可能性が高いと思われるファイルを収集する,(c)上記の処理を繰り返すことで,教育コンテンツに関連する可能性のある膨大な量のデータを収集,分析するという枠組みの実現を行った.
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