研究実績の概要 |
(1) 博物館の来館者である子どもが使いやすいタンジブルなインタフェースデザインの調査と事例研究の収集(平成26,27年度:楠,石山,稲垣)平成27年度も引き続き、情報デザイン関連分野、教育工学関連分野および、博物館学の領域の学術論文を収集、レビューし、本研究の基盤となる博物館における展示支援のメディアデザインのための理論的枠組みを探索した。 (2) 博物館における来館者の利用に対応したネットワークシステムの実現(平成27年度:楠・徳久)平成26年度に行った予備実験の評価分析の結果に基づいて、コンテンツ、システムの改善点を明確にするとともに、拡張の可能性も検討した。開発の焦点は、ネット型ワークシステムでは、来館者の多様性に対応すること、人数が増え、時間も延びることを考慮し、分散配置するキネクト群の配置の工夫、連続稼働時間の可能性を図った。 (3)来館者を対象に本実験・検証・分析(平成27年度:楠,石山,稲垣,徳久,先山)ネットワーク型システムでの実験から得られたデータを総合的に分析した。実験は、兵庫県立人と自然の博物館において実施した。40名程度を被験者として、2日間、1日2回にわけて実験した。本実験で得られた数量的データとしては、ユーザビリティの適否、デジタルコンテンツからの動機付け、タンジブルを用いたインタフェースデザインの効果、履歴情報からの博物館のコンテンツの理解度等を評価した。アンケート・ビデオ等のデータを検討し、有効性と改善点を明らかにした。自由記述等の主観的なデータは、テキストマイニング等の手法を用いて整理を行なった。最終研究成果は、情報処理学会や、科学教育学会、国際会議にも投稿した。
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