最終年度では、与えられた盤面から先読みを行った結果得られる盤面に対して、すでに可能となっていた盤面状態からの解説文生成を応用し、解説を生成することを行った。このとき、最善手や次善手に加えて、解説されやすい手順も解説対象とすることを提案した。具体的には、解説されやすさをモデル化し、実際の解説からモデルのパラメータを学習して、手順を選択し。 自動解説に加えて、言語のキーワードによる局面検索の手法を提案し、情報検索のトップ会議である ACM SIGIR 2017 に採択された。この研究では、解説文生成において構築した、シンボルグラウンディングモジュールを用いている。 また、本研究テーマを通して作成した将棋の固有表現コーパスを用いて、局面を参照する固有表現認識器を提案し、局面を参照しない従来の固有表現認識に対する優位性を示した。実世界を参照する自然言語処理の先駆的研究として評価され、言語処理のトップ会議である ACL 2016 に採択され、発表を行った。
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