排水処理で最近注目されている嫌気性アンモニア酸化(アナモックス)という反応は自然生態系でも窒素を浄化していると考えられています。しかし,どれだけの浄化能があるのかを判定するのはきわめて困難です。本研究では,窒素と酸素の安定同位体の比率を用いて,窒素浄化の主なプロセスである脱窒とアナモックスのそれぞれの寄与を求めようという将来の研究において不可欠なアナモックスによる同位体比の変動(同位体分別)を求めることを目標としました。本研究ではまだ世界で報告されていない酸素の同位体分別を求めることができました。現在そのデータ解析を詳細に行い,国際学術学会誌に報告する準備を進めています。
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