海洋熱塩循環と微生物分布の関係を明らかにするため、千島列島に沿って北上し北太平洋亜寒帯域を横断する測線にて、海洋表層から海底までの高密度微生物計数及び分子生態解析を実施した。更に、ゲノムレベルでの解析を実施する為、微量DNAからのショットガンメタゲノム解析技術の検討を実施した。その結果、海底から1000-2000mの深層において、微生物数の顕著な増加が観測され、海洋表層の一次生産だけでなく、熱塩循環を含む深海潮流が深層水塊の微生物マスを支配していることが示唆された。また、微量DNA(10pg)からのショットガンメタゲノム解析技術を確立した。現在、分子生態解析データの詳細な解析を進めている。
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