日本人ファンコニ貧血(FA)患者においてアセトアルデヒド分解酵素ALDH2の遺伝子型は、骨髄不全に進行に重大な影響を持ち、特に活性のないAA型においては極度に重症である。これはFA病態におけるアルデヒドの中心的役割を示唆するものである。しかし、アルデヒド分解酵素は19種類と数多く、ALDH2以外のこれらの酵素のFA病態における役割はよくわかっていない。本研究では、ALDH2以外のアルデヒド分解酵素の組織特異的発現をしらべた。また、ファンコニ貧血類似だが、染色体脆弱性を示さない症例5例に、あらたにあるアルデヒド分解酵素のbiallelic変異を見出した。新規病態と考え検討中である。
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