1.HeLa S3細胞にX線を1.5グレイ照射し、2週間培養後、10 cm dishに105個播種し、30μM 6-thioguanineまたは100μg/ml ganciclovirを含む培地で選択し、生じたコロニーを10個ずつ単離した。これらクローン化された細胞をRT-PCR法によってhprtまたはtk遺伝子が発現していないことを確認した細胞を、それぞれHeLaHprt2、HeLaTK5細胞と名付けた。 2.MGMTプロモーター(メチル化のターゲットとなるCpGアイランドを含む)の下流にHSV-tk遺伝子またはhprt cDNAを連結してプラスミドpSV3neoに挿入した。それぞれをpSV2neoMGMTtk、pSV2neoMGMThprtと名付けた。pSV2neoMGMTtkをHeLaHprt2細胞、pSV2neoMGMThprtをHeLaTK5細胞に導入し、共に400μg/mL G418を含む培地で選択した。それぞれ10コロニーずつ単離し増殖させた。これらクローン細胞を再度30μM 6-thioguanineまたは100μg/ml ganciclovirを含む培地で培養し、増殖しないことを確かめた。これらの細胞のうちRT-PCR法によってhprtまたはtk遺伝子が発現していることを確認できた細胞をHeLaEMhprt1、HeLaEMtk2細胞と名付け、以後の実験に用いることにした。 3. 現在HeLaEMhprt1、HeLaEMtk2細胞のMGMTプロモーターの低メチル化をHeLaMR細胞(MGMTプロモーターがメチル化している)との比較を通してbisulfite sequencingによって確認すると共に、ヒストンアセチル化酵素阻害剤garcinol、ヒストンメチル化酵素阻害剤ChaetocinでHeLaEMhprt1およびHeLaEMtk2細胞のそれぞれ30μM 6-thioguanine、100μg/ml ganciclovir耐性クローンの出現頻度を測定している。 4.一方でHeLaMR細胞を用いたMGMTプロモーター脱メチル化系を用いて、三酸化ニ砒素(As2O3)の脱メチル化活性を確かめた。
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