茨城県神栖市で発生した地下水ヒ素汚染事故で検出された有機ヒ素化合物の一つであるジフェニルアルシン酸(DPAA)による神経症状発症メカニズムとして培養アストロサイトの異常活性化(細胞増殖、MAPキナーゼと転写因子の活性化、脳内サイトカイン(MCP-1、 adrenomedullin、CXCL1、IL-6)の放出)を明らかにした。続いて、上記の4種類のサイトカインがmiR-181という同じmiRNAにより発現が抑制され得ることに注目し、miR-181発現量を半定量したところ、DPAAにより発現量が減少したが、miR-181の減少は少なくとも上記のアストロサイトの活性化に直接は関与していなかった。
|