東日本大震災時に発生した福島第一原子力発電所の事故によって,福島をはじめとして複数の地域に放射性物質が降下した.表土はぎや天地返しが除染として有効とされているが,廃棄土壌の扱いは社会問題になっている.そこでブルーベリー畑を対象として,人工マクロポアによって表層にある放射性セシウムをバイパス的に下方移動させて固定し,植物による吸収を回避することを試みた.結果として放射性セシウムを移動させるには,セシウムを溶出させて可動状態にするプロセス,人工マクロポアによる下方移動を促進させるプロセスが必要であるとわかった.さらにカリウムはセシウムの植物による吸収抑制になると考えられた.
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