従来のリチウムイオン電池は電解質に液体を利用しており、安全性・信頼性・耐久性を考えると全て固体で構成されることが望まれている.一方で、構成材料の成膜法や金属とセラミックスの接着に関する知見は極めて少なく、新たな成膜手法の確立が急務であった.そこで、本研究では高速衝突成膜法を用いて従来のセラミックス成膜のための高温プロセスを用いない新規な方法で構成材料の成膜に挑戦し成功した.また、電池としての性能も出ており、70サイクルまでの充放電試験では若干の性能低下があったものの、それ以降ではほとんど性能低下が見られない安定的な性能を発揮できた.今後、初期劣化予防ならびに成膜法の確立に注力したい.
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