本研究では,燃料電池の発電の要である電解質膜の新たな材料として卵殻膜を応用するための検討を行った.固体電解質膜を作製するための最初の実験として,切り出した膜をそのまま燃料電池に導入しても発電は起こらなかった.しかし,白金コーティングを施した膜を準備して,メタノールを滴下したとき,発電することを確認した.次に,卵以外の加工食品の劣化で生じる着色劣化を抑制する食品添加物として役立つ機能を見出した.アボカド果肉の表面を卵殻膜で覆って劣化傾向を目視観察したところ結果,卵殻膜は果肉の着色劣化は抑制する作用を示した.
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