河川生態系への影響が懸念されるネオニコチノイド系殺虫剤を対象として、河川水中の濃度の実態及び水生昆虫に対する影響に関する新規調査法の開発を研究目的とする。河川水中の農薬の比較的長期間の変動を把握する方法として期待されているパッシブサンプリングを水への溶解性が極めて大きいネオニコチノイド系殺虫剤に適用する際に必要となる吸着速度、設置可能期間、温度に対する吸着特性を明らかにした。さらに、ネオニコチノイド系殺虫剤の水生昆虫に対する影響の評価方法として、河川に人工基盤(半丁ブロック)を設置して付着した種の構成を解析する方法や水生昆虫(幼虫)の単位時間あたりの移動距離(速度)を解析する方法を開発した。
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