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2014 年度 実施状況報告書

デザイン心理学的アプローチによる「読ませる医薬品添付文書」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26560003
研究機関千葉大学

研究代表者

小山 慎一  千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40420913)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード感性情報学 / 実験心理学 / 消費者行動 / 医薬品・食品 / 情報デザイン / 安心・安全
研究実績の概要

当初の研究実施計画に基づき,「研究1:心理学的手法による用いた精度の高い調査・背景の分析」および「研究2:添付文書閲読率向上のための『モノ』と『コト』のデザイン」を実施した.
【研究1:心理学的手法による用いた精度の高い調査・背景の分析】
本研究でははじめに一般消費者を対象とした質問紙調査を行い,添付文書閲読状況を調べた.その結果,「用法・用量」(71%),「効果・効能」(68%)などの閲読率は比較的高かった一方,消費者が必ず目を通す記載項目は比較的少数に限られており,項目によって閲読率にばらつきがあることがわかった.また,シンガポールの医薬品添付文書に関する調査とシンガポール人を対象としたインタビュー調査を行い,シンガポールの医薬品添付文書のデザインが日本と比べてかなりシンプルなものの,利用者はそれほど不都合を感じていないという傾向が明らかになった.以上の研究成果の一部は2014年7月に日本医薬品情報学会(鹿児島)にて発表し,残りの成果については2015年6月の日本医薬品情報学会(岡山)および論文にて発表する予定である.
【研究2:添付文書閲読率向上のための「モノ」と「コト」のデザイン】
今年度は様々なレイアウトの添付文書デザイン案を作成し,眼球運動計測実験および印象評価実験により読みやすさおよび「読みたくなる程度」の評価を行った.その結果,リスクや禁止事項が先に書かれた添付文書よりも効能・効果等のベネフィットが先に書かれた添付文書の方が読みやすくかつ読みたくなるという傾向が見られた.今後は多様なユーザを対象に引き続き検証を行い,成果を学会および論文で発表する予定である.また,電子媒体用の添付文書の開発と検証も行い,初期の成果は2015年6月の日本デザイン学会および11月の国際デザイン学会(IASDR2015, Brisbane, Australia)にて発表する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験・調査を予定通り進め,学会発表および論文投稿の準備も進んでいるため.

今後の研究の推進方策

引き続き研究1・2を行うとともに,来年度は研究3(IT を活用した医薬品適正使用の促進)を新たに実施する.研究成果は学会および論文にて報告する.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] OTC 医薬品外箱記載情報に対する視点のブランドによる変化2015

    • 著者名/発表者名
      河瀬絢子,崔庭瑞,泉澤恵,日比野治雄,小山慎一
    • 雑誌名

      デザイン学研究

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] OTC医薬品添付文書閲読率の記載項目別分析2014

    • 著者名/発表者名
      徐凌霰,蔡懿,堂園るり子,日比野治雄,小山慎一
    • 学会等名
      第17回日本医薬品情報学会総会・学術大会
    • 発表場所
      かごしま県民交流センター
    • 年月日
      2014-07-12 – 2014-07-13
  • [学会発表] OTC医薬品ブランドに対する印象評価-20代~40代主婦における検討2014

    • 著者名/発表者名
      堂園るり子,泉澤恵,日比野治雄,小山慎一
    • 学会等名
      第17回日本医薬品情報学会総会・学術大会
    • 発表場所
      かごしま県民交流センター
    • 年月日
      2014-07-12 – 2014-07-13
  • [図書] 商品開発のための心理学2015

    • 著者名/発表者名
      小山慎一 (熊田孝恒編)
    • 総ページ数
      13
    • 出版者
      勁草書房
  • [備考] 千葉大学デザイン心理学研究室

    • URL

      http://designpsychologyunit-chiba-u.jp/

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公開日: 2016-05-27  

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