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2014 年度 実施状況報告書

オートフレーミング-主観的被写体検出と客観的美的尺度に基づく最適構図の自動決定

研究課題

研究課題/領域番号 26560006
研究機関山梨大学

研究代表者

茅 暁陽  山梨大学, 総合研究部, 教授 (20283195)

研究分担者 豊浦 正広  山梨大学, 総合研究部, 助教 (80550780)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード美的評価 / 注意獲得 / オートフレーミング
研究実績の概要

本研究では,撮影者の意図を汲みながらも最適な構図をもつ写真が自動で撮れるオートフレーミング手法を開発することを目的としている.初年度に該当する平成26年度の前半ではまず画像構図の美的評価,画像をより構図のよいものへの変更,既存カメラ商品にあるオートフレーミング機能,および視線を利用した個人の注意の推定とその画像・映像処理への応用に関する既存研究を広く調査した.続いて,屋外での撮影実験を繰り返し実施し,ユーザがカメラを構えてからシャッターを切るまでの予備動作を調査・解析した.構図を探索しながら動かしている間の各フレーム画像におけるORB画像特徴点を抽出し,トラッキングによってフレーム間の位置合わせを行う方法,そしてフレーム画像を統合してマスター画像を作成する方法を実装した.撮影者がどうしても捉えたい部分はカメラ移動で得られる動画の多くのフレーム内に収まっているものと仮定し, この情報を利用して,マスター画像内の各領域がユーザの主観的被写体である確率を表すHeatMap を生成する方法も実装した. 実装した方法では,各フレームについて,検出した特徴点での画素値を1,それ以外での画素値を0とする特徴画像を作成し,それをガウスカーネルと畳み込むことで,当該フレームのHeatMap を作成してマスター画像と統合する.被験者実験により,HeatMapにより予測された撮影者の関心領域は被験者の実際の関心領域とほぼ一致することを確認できた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は,撮影者の意図を汲みながらも最適な構図をもつ写真が自動で撮れるオートフレーミング手法を開発することである.カメラのファインダー画像列を動画解析して撮影者の撮りたい被写体を特定する主観的評価に加え,その位置が構図として美
しいかどうかを客観的な美的尺度に基づいて評価することによって,この問題をオンザフライで解決する最適化アプローチを確立する.
平成26年度は当初予定していた動画解析して撮影者の撮りたい被写体を特定する主観的評価方法を確立することができた.

今後の研究の推進方策

平成27年度は26年度に開発した主観的評価方法と客観的な美的尺度の統合を実現し,最適構図画像の自動生成技術を実装する.さらに実機への移植も行い,多くの実験データを収集する.最後に成果をまとめた論文を国際会議または学術誌に投稿する.

次年度使用額が生じた理由

次年度に成果発表のための国際会議への参加が予定されているためである.

次年度使用額の使用計画

初年度の研究成果をまとめた論文が国内会議に採択され,会議参加のための旅費に利用する予定である.

備考

http://www.vc.media.yamanashi.ac.jp/ja/

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] リーディングラインを考慮した顕著性マップの作成2015

    • 著者名/発表者名
      澤田 友哉,後藤 悠汰,豊浦 正広,茅 暁陽,行場 次朗
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌

      巻: 6 ページ: n/a

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Structured-Patch Optimization for Dense Correspondence2015

    • 著者名/発表者名
      2.Xiameng Qin, Jianbing Shen, Xiaoyang Mao, Xuelong Li, Yunde Jia
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Multimedia

      巻: 17 ページ: 295-306

    • DOI

      10.1109/TMM.2015.2395078

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] カメラ移動に基づくオートフレーミングの実現2015

    • 著者名/発表者名
      澤田 友哉,豊浦 正広,茅 暁陽
    • 学会等名
      Visual Computing/グラフィクスとCAD合同シンポジウム
    • 発表場所
      姫路市市民会館
    • 年月日
      2015-06-28 – 2015-06-29
  • [学会発表] ゲームによる画像の感性語ラベリング2014

    • 著者名/発表者名
      森 康平,祝 嗣忠,澤田 友哉,豊浦 正広,茅 暁陽
    • 学会等名
      NICOGRAPH
    • 発表場所
      愛知工業大学八草キャンパス 1号館3階
    • 年月日
      2014-11-03 – 2014-11-04
  • [学会発表] 視線パターンに基づく映像コンテンツからのコミックの自動生成2014

    • 著者名/発表者名
      澤田 友哉,豊浦 正広,茅 暁陽
    • 学会等名
      Visual Computing/グラフィクスとCAD合同シンポジウム
    • 発表場所
      早稲田大学国際会議場
    • 年月日
      2014-06-29 – 2014-06-30

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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