血縁・地縁の弱体化により、高齢者が安心して住み慣れた地域に住み続けるためには、血縁・地縁以外に高齢者を支える仕組みが必要である。本研究では高齢者の家に若者が同居するホームシェア・プログラムを取り上げ、日本での有効性を検討した。 第一に住民調査により、高齢者は若者との交流を望むが若者は望んでいないため、若者への動機づけの必要性があること、第二に異世代間コミュニケーション実験を行い、場の設定が交流の活発さに影響することを明らかにした。第三に高齢者インタビューや同プログラムの実施者の会議の結果、中立公正な仲介者が必要なこと、若者に魅力的な借り手と貸し手の事前の取決めが重要であることを明らかにした。
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