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2015 年度 実施状況報告書

赤タマネギ添加による種子の発芽促進機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26560043
研究機関新潟大学

研究代表者

大坪 研一  新潟大学, 自然科学系, 教授 (80353960)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード食品科学 / 食品機能 / 植物 / 酵素 / 食品加工 / 農林水産物
研究実績の概要

本研究では、当研究室で開発した「赤タマネギ添加発芽玄米」について、発芽促進機構を解明し、微生物の増殖阻害効果を検証し、その特徴と機能性を明らかにして用途開発を行うことを目的としている。26年度は、発芽促進が植物ホルモンの増加によることを明らかにし、GABAおよびポリフェノールの増加による機能性の向上を明らかにした。本課題の申請書において、27年度の研究計画として、(1)発芽促進機構の解明、(2)抗菌性の解明、(3)抗酸化性等の機能性の検討、(4)稲以外の作物への効果の検討、が挙げられていた。(1)については、すでに26年度に前倒しでジベレリン、インドール酢酸等の植物ホルモンの増加によることを明らかにした。(2)については、普通タマネギ添加でも発芽処理16時間後の菌数低減効果はあるものの24時間後には菌数が増加したのに対し、赤タマネギ添加の場合は、24時間後においても菌数増加が起こらず、抗菌効果が数日間継続することを見出した。(3)については、26年度のDPPHラジカル消去試験に加えて、27年度には新たに水溶性および脂溶性のORAC値の測定を行い、赤タマネギ添加発芽玄米の場合はH-ORAC値の増加することを明らかにした。(4)については、米以外に、大麦、大豆、小豆においても、赤タマネギ添加によって顕著に発芽が促進されることを見出した。上記の研究成果に加えて、赤タマネギ添加発芽玄米は、アミラーゼ活性がきわめて強いこと、グルタミン酸が顕著に増加することを見出し、機能性食品の素材として有望であることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書および実績報告書に記載した研究を実施し、(1)発芽促進機構の解明、(2)抗酸化性等の機能性の検証、(3)抗菌性の検討、(4)米以外の作物種子への効果の検討、(5)特性解明と用途開発、の5点について、有望な研究成果を得た。

今後の研究の推進方策

28年度は最終年度であるので、本研究の集大成を行い、赤タマネギ発芽種子の特性解明と用途開発を中心に研究を推進、集約する。米、大麦等において、抗酸化性、難消化性等の機能性を検討し、抗菌性を確保しながら、機能性食品素材としての新用途開発に取り組む。

次年度使用額が生じた理由

分析装置である近赤外分光計の3月分の借料を28年度の4月に支払うため。

次年度使用額の使用計画

分析装置である近赤外分光計の3月分の借料を28年度の4月に支払う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Current status and prospect of rice flour industry and technology in Japan2015

    • 著者名/発表者名
      K. Ohtsubo
    • 学会等名
      Symposium on promoting the rice flour industry
    • 発表場所
      Wanju, Korea
    • 年月日
      2015-05-27
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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