研究課題/領域番号 |
26560048
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
的場 輝佳 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 客員教授 (10027196)
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研究分担者 |
原 知子 神戸山手短期大学, 生活学科, 准教授 (40192281)
真部 真里子 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (50329968)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 嚥下調整食 / 嚥下障害 / 咀嚼障害 / 和食 / 京料理 |
研究実績の概要 |
当初の計画通り、定番の嚥下食のメニューについて、管理栄養士と京料理の老舗料理人のアドバイスを得て、以下の料理について改善を行った。 実施したメニューは野菜料理(炊き合わせ、お浸し、漬物)、魚料理(焼き魚、魚の煮つけ)、その他(豆腐、卵料理など)などについてであった。個々の料理を、病院・養護施設の管理栄養士および調理師とで官能評価を行い、さらに、節分、敬老の日などの特別な日に季節料理を、病院・養護施設の入居者に提供し、官能評価(聞き取り調査)を実施したところ、 大変好評であった。 好評であった料理のおいしさに対する要因を解析したところ、①風味の違った料理を組み合わせること、②個々の料理に風味にグラディエーションをつけること、③料理の説明を十分にして、以前食べて経験を思いささせる工夫をすること、が飽きさせない料理になることが明らかになった。 目下、上記の料理に対して、レシピーをまとめつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画どおり、順調に進行し成果を上げている。実験当初、管理栄養士や調理師が、料理人が指導した料理を手間がかかると敬遠する傾向にあったが、手間暇をかけて作った料理が患者や施設入居者から高い評価を受けてことに意気を感じ、積極的に本プロジェクトに参加したことが、順調に成果を上げることができた主たる要因と考えている。凍結含浸法に適用については、平成27年度で重点的に実施することとした。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の実験計画の一つ「凍結含浸法による新調理法の開発」に、平成26年度、坂本宏司氏(元広島県総合技術研究所食品工業センター次長)は、研究協力者として参画していただいていたが、所属が広島国際大学に変わり「研究者番号」を取得されたので、研究費を配分し研究分担者を追加し、本年度の研究計画に参加していただき、野菜や肉類を食材の形を残したままで軟化し嚥下食のメニューの開発と評価を行う。 当初想定した定番メニューは、概ね出来上がったので、更に完成度を上げるための実験と、成果を『レシピー集』にまとめる作業を進め、本研究課題を完結する努力を行う。
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