研究課題/領域番号 |
26560054
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
丸山 伸之 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (90303908)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | アレルギー / 食品 / 植物 / 種子 |
研究実績の概要 |
食物アレルギーの原因物質(アレルゲン)の多くは安定な構造をとるタンパク質であり、それらの高次構造がアレルギー症状の発症に関与していると考えられている。しかし、どのような高次構造がアレルギー症状に寄与しているかは明確にはなっていない。我々は、アレルギー症状に寄与する立体構造を明らかにするために、これまで落花生の主要なアレルゲンについて立体構造を解析し、報告されているエピトープ情報に基づいて、アレルギー症状に関わる構造領域を推定してきた。本研究では、主要なアレルギーの原因物質である大豆について、アレルギー症状に関与する大豆タンパク質のエピトープ構造を同定するとともに、同定する構造の比較からアレルギー症状に関わる大豆タンパク質の構造を見出すことを目的としている。平成26年度において、主要な大豆アレルゲンについて、一次構造に基づいてオーバーラップさせた合成ペプチドを作成するとともに、それらのライブラリーを構築し、患者血清と反応性の高い領域の同定を進めてきた。データについては概ね得られており、これらのデータについて、患者間の相違性に着目し、解析を進めている。このデータから明らかになると予想される大豆タンパク質の主要なエピトープについて、これまで解析してきた立体構造データに基づいて構造の特徴を明らかにするとともに、落花生などの他の植物種子タンパク質とのデータとの共通性についても見出すことを次年度の課題としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた項目について結果が得られており、最終年度の計画も含めて目途がついているため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で同定するすべてのエピトープの構造について構造に基づいて比較することにより、アレルギー症状に関わる種子タンパク質の構造の共通性を見出す予定にしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
検体分析の一部を次年度に行うように計画を変更した。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は、検体分析のための物品費として当初の予定に加えて使用する。
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