本研究は,妊娠中の母体の栄養状態が胎児の栄養環境にどの程度影響するのかを明らかにすることを目的にしている.そして羊水に着目し,母体から胎児への栄養素の分配を解明する手掛かりとして(1)低炭水化物・高脂肪食飼料を与えた妊娠ラット及び(2)妊婦さんの血中及び羊水中のグルコース,ケトン体,遊離アミノ酸,NAD,葉酸,ビタミンB12を測定した. 妊婦さんには出産直後に食事調査を行った.平成28年度は主に(2)の研究を行った.(1)ではそれぞれの分析値に飼料の違いによる影響は認められなかった.(2)は2月末までサンプル採取を行っていたため,まだ研究途中であり,解析が終了次第論文発表を行うことを予定している.
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