ナノ粒子の製造技術の進歩に伴い、食品添加物ナノ粒子が多数市販されるようになった反面、そのリスクも懸念され始めている。そこで、公称径0.5μmのアナターゼ型TiO2 NPsと公称径0.8μmのSiO2 NPs、および公称径0.3μmのFe2O3 NPsの3種類のNPsをマウスに経口投与し、排出された糞を腸内細菌叢として解析を行った。その結果、食品添加物ナノ粒子は、可溶性で粒径の小さなものほど、過剰摂取によって腸内細菌叢の構造が大きく変化し、下痢の原因菌であるClostridiaceaeを優勢化することで、消化器官に関連する疾病に繋がる恐れのあることが明らかとなった。
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