本研究は核酸系旨味物質であるアデノシン-5’-一リン酸(AMP)の投与がデキストラン硫酸ナトリウム誘導慢性大腸炎マウスにおいて病状が緩和されるかを調べた。 AMPの投与は下痢及び血便などIBDマウスの臨床症状を軽減し、大腸組織の潰瘍病変の程度も改善した。さらに大腸組織のAMP-activated protein kinase(AMPK)の活性化及び炎症性サイトカインベルの減少が確認された。AMPは慢性大腸炎マウスの症状改善に有効であることがわかった。その症状改善にAMPKの活性化が関与する可能性が示唆された。また、これらの結果の一部はイノシン-5’-一リン酸投与においても確認された。
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