出生体重の異なる新生児のなかでも帝王切開で出産した胎盤から、胎盤摘出後すぐにRNAをできるだけ無傷な状態で抽出した。Adenineメチル化レベルをトランスクリプトームワイドに検出するため、次世代シーケンサーによるMethylated RNA immunoprecipitation followed by sequencing (MeRIP-seq)を実施した。またRNAメチル化標的遺伝子の抽出法も独自の算出法を用いて、行った。検出系の立ち上げから本研究では行ったが、我々が抽出した結果は、既報と一致する結果が得られ、検出系に問題ないと判断した。結果、RNAメチル化は、5’、3’非翻訳領域に特徴的な修飾パターンがあることを明らかにした。出生体重別に分類した胎盤群において、mRNAレベルでは差がないにもかかわらず、RNAメチル化レベルで5’、3’非翻訳領域それぞれに出生体重の別に差のある遺伝子群が存在することを同定した。これらの遺伝子は胎盤で転写後に調節され、それぞれの胎児発育別の群で異なる機能を果たしている可能性が示唆され、同時に胎児発育に関与している可能性が示唆された。
|