遺伝子情報をコードするメッセンジャーRNA(mRNA)を構成する核酸塩基のうちのアデニンにメチル化修飾が入ることにより、そのmRNAが細胞内で果たす役割が変化する可能性が示唆されており、細胞レベルのRNAメチル化制御による遺伝子発現制御の解明、並びにその調節因子の同定はここ数年で指数関数的に増加している。一方で、生体レベルでメチル化修飾の変化の役割を検証した報告は数少ない。 我々は本研究において、ヒト胎盤検体を用いて、胎児発育と関連する、mRNAメチル化制御を介した遺伝子発現制御が胎盤に存在することを明らかにし、生体レベルでmRNAメチル化制御が果たす役割を示唆した。
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