研究課題
仙台藩初代藩主・伊達政宗公は、天災や飢饉に備えて、武家屋敷内における果樹や野菜の栽培、屋敷まわりにおける用材・燃料材の植樹を奨励した。当時の仙台城下には暮らしに必要なものと結びついた自給的な空間(=食べられる庭)が形成されており、これが現代にもつながる杜の都・仙台の礎となった。本研究の目的は、約400年前に伊達政宗公が推奨した食べられる庭をモデルとして、自然と調和した自給的な暮らしの知恵や技術を導入した学校ビオトープを構築することである。最終年度にあたる平成28年度は、主に以下の3点に焦点を絞って研究に取り組んだ。(1)宮城教育大学キャンパス内に設置したビオトープ「食べられる庭(救荒植物の庭、ニホンミツバチの庭など)」を活用して、環境教育・食教育・防災教育をドッキングさせたESD実践を数多く行った。(2)「食べられる庭」をテーマとした学校ビオトープの普及、および、環境教育・食教育・防災教育をドッキングさせたESDプログラムの提案を、大学講義、教員向け研修会、出前授業等をとおして積極的に行った。(3)研究成果を地域に還元するために、小学生を対象とした『ひらめき☆ときめきサイエンス「飼って楽しい 知ってうれしい 伝統養蜂の世界~野生のミツバチとつきあう知恵と技~」』を実施した。以上の研究成果は、論文・学会発表等の形で公表を行い、東日本大震災後に学校の教育現場に求められている「環境教育・食教育・防災教育をドッキングさせたESD」の新たなモデルを提示することができた。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)
宮城教育大学環境教育研究紀要
巻: 19 ページ: 11-18
巻: 19 ページ: 19-23
Research Bulletin of Environmental Education Center, Miyagi University of Education
巻: 19 ページ: 39-41