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2014 年度 実施状況報告書

科学リテラシー涵養に益するサイエンスライティング作法の追求

研究課題

研究課題/領域番号 26560080
研究機関筑波大学

研究代表者

渡辺 政隆  筑波大学, 広報室, 教授 (70356286)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード科学コミュニケーション / 科学リテラシー / サイエンスライティング / 科学ジャーナリズム
研究実績の概要

①サイエンスライティングをサイエンスコミュニケーションの主要な実践として位置付け、
効果的なサイエンスライティング作法とその教育法を探求している。それに際しては、単に難しい科学技術の情報や話題をわかりやすく説明することを主眼とするのではなく、「ストーリー性」の重視が鍵となるとの仮定を置いている。科学を物語るスキルの涵養と魅力的なサイエンスライティング作法の習得は同じ線上にあると見るからである。
②そこで、筑波大学、奈良先端科学技術大学院大学、国立科学博物館、静岡市科学館ほかでサイエンスライティング関連講座を実施し、「魅力的なサイエンスライティングのポイント;初心者が陥りやすい罠;想定する読者・媒体;専門用語の“ほぐし方”」といったポイントの講じ方に関する基礎データを収集した。その際、受講者に科学エッセイの課題を課し、添削によるスキルアップの試行を実施した。引き続きデータ収集にあたると同時に、その分析を行う予定である。研究課題用のホームページを作成した。
③全米1の歴史と実績を誇るカリフォルニア大学サンタクルス校サイエンスコミュニケーションプログラムの実施内容を調べた。同プログラムは1年間の修士コース(「ジャーナリズムのブートキャンプ」と称している)で、理工系の学位と研究経験を有する者10名を毎年受け入れている。プログラムは3学期からなり、100~800語の科学記事、1500~3000語の長い記事、より内容の深い記事の執筆へと進む。さらには延べ3~6カ月間のインターンシップからなっている。集中的なセミナーと添削、実践の場での研修を積み上げることで、科学・工学をバックグランドとする元研究者(志望者)を鍛え上げるプログラムである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

大学生・院生向けのサイエンスライティング講座を試行した。研究用のウェブサイトを構築し、現時点までに蓄積したノウハウを掲載した。
ただし、関連講座の企画実施に想定以上の時間をとられ、外部講師を招いたワークショップの実施まで漕ぎ着けられなかった。

今後の研究の推進方策

外部講師も交えたワークショップを開催し、実践者と教育者が協同しつつ、自己分析や改善活動を通じて、現状を分析し、課題や実践に潜むノウハウを抽出、明示化することに力を入れる。教科書の作製を開始する。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] サイエンスカフェ事始め2014

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 雑誌名

      日本サイエンスコミュニケーション協会誌

      巻: 3(2) ページ: 5-7

  • [雑誌論文] STAP細胞騒動に学ぶ サイエンスコミュニケーション2014

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 雑誌名

      日本サイエンスコミュニケーション協会誌

      巻: 3(2) ページ: 32-33

  • [雑誌論文] 博物館という仕掛け2014

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 雑誌名

      博物館研究

      巻: 49(12) ページ: 4-5

  • [学会発表] サイエンスコミュニケーション事始め2015

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 学会等名
      東京農工大学科学博物館特別講演会
    • 発表場所
      東京農工大学科学博物館(小金井市)
    • 年月日
      2015-03-03
    • 招待講演
  • [学会発表] 生命38億年の歴史を読む:なぜかくも多様な生物がいるのか2015

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 学会等名
      日本古生物学会第164回例会
    • 発表場所
      豊橋市自然史博物館
    • 年月日
      2015-02-01
    • 招待講演
  • [学会発表] Phase Shifts of Science Communication Policy in Japan2014

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 学会等名
      13th International Public Communication of Science and Technology Conference
    • 発表場所
      Salvador, Brazil
    • 年月日
      2014-05-05
  • [図書] これならわかる! 科学の基礎のキソ 生物2015

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 総ページ数
      47
    • 出版者
      丸善出版
  • [図書] ダーウィンが見たもの2014

    • 著者名/発表者名
      渡辺政隆
    • 総ページ数
      48
    • 出版者
      福音館書店
  • [備考] サイエンスライティング研究

    • URL

      http://sciencewriting.info/

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公開日: 2016-05-27  

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