研究課題
折りたたみ可能な立体構造を応用した月相教育の教材について検討を深め、査読付論文誌で成果発表を行い、当初計画の成果を達成した。引き続き、研究を発展させるために、教育現場の調査を行った。(社団法人)日本理科教育進行協会の資料等を調べ、初等中等教育の現場における学習補助教材が、予算的にもスペース的にも十分ではないことをあらためて確認した。また、高校の理科教諭とのディスカッションを行った。教育現場においては、教員の異動によって、残された実験装置が有効活用できないことがあるとの知見を得た。それらの観点は、本研究課題の優位性を示唆するものと感じられた。本研究課題は、紙で立体を作ることができるため、安価であり、また、容易に処分できる。さらに、生徒に作製までを指導できれば、アクティブラーニング型の教材として活用できる。そのような知見を踏まえ、月相教育にとどまらず、さらにバリエーション豊かな教材作製手法の検討を試みた。具体的にはコンピュータと連動させた仮想現実感(AR)技術の導入である。本研究課題の中心に位置する技術は、平面と立体を瞬時に変化する構造体の利用にある。試作として、球体を扱い、平面モードでは表面積を表示し、立体に変形させると体積を表示させるシステムを構築した。本研究課題を通して、新たな学習教材の足がかりを得た。今後、どのように発展させていくかを中学校の理科教諭の先生方と検討を続けている。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)
生体医工学
巻: 54 ページ: 76-80
10.11239/jsmbe.54.76
映像情報メディア学会誌
巻: 70 ページ: J262-J264