東日本大震災後,日本列島での自然環境の厳しい条件から危機管理体制の重要性までが再認識されることになった。日本の学校教育において自然災害に関する取扱いには二つの流れがある。一つは自然や自然災害発生のメカニズム,人間生活への影響等を取り扱う理科,社会科などを中心にした教科教育である。もう一つは,避難訓練や防災マニュアルの作成など教科以外の時間に実施される教育活動である。これまでの東北地方における津波被害と東日本大震災との大きな違いは,津波によって福島第一原子力発電所事故が発生したことである。本研究では日本の教育が直面している課題を踏まえ,学校教育で求められる防災教育の今後の展開を明らかにした。
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