第一回目の会議(4/30~5/1)は、岡山県真庭市蒜山高原周辺及び擬宝珠山での野外観察、昭和化学工業岡山工場での珪藻土の露天掘り現場見学と珪藻土の採集、旭川上流のオサンショウウオの観察を通して、教員研修プログラム(以下、プログラム)の作成に関する資料収集や情報交流を行った。第二回目(6/18~19)は、根尾谷断層、根尾川水系でのプログラムの作成を行い、断層や淡墨桜など、地元の人々との関連が深い事象は、より深まった環境リテラシーを育成することができることを再認識した。第三回目(9/30~10/2)は、これまで作成してきた「長良川上流から下流までのパターン把握による環境リテラシーを育成するプログラム」により、県内外の先生方に野外学習会を行い、その効果を研修後の会議で検討し改善策を協議した。第五回目(11/6)は、作成したプログラムを使い、長良川と庄川の河川環境の比較、庄川の鮭の遡上観察などを行い、河川環境の違いによる自然と人間生活の関わりから環境リテラシーを育成するためのプログラムを作成した。校外活動では目的地への行き帰りの自然観察も大切であることを作成したプログラムで研修した。 野外だけでなく博物館の研修も行った。第三回目では岐阜市科学館や大垣市金生山化石館、第四回目(10/22~10/23)の上野動物園や葛西臨海公園、第六回目(12/10~11)の蒲郡市竹島水族館や生命の海科学館、岐阜県博物館などの研修では、教師が引率する際には、まず、教師同士がプログラムを作成して事前研修を行うことを通して、児童・生徒に理解できる研修プログラムを作成することの重要性を共通認識できた。 本研究成果の一部については、日本理科教育学会第62回東海支部大会(12/3名古屋女子大学)、日本生物教育学会第101回全国大会(1/7東京学芸大学)で発表し、諸先生方と意見交流した。
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