研究課題/領域番号 |
26560115
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
大島 純 静岡大学, 情報学部, 教授 (70281722)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 協調学習 / Tablet |
研究実績の概要 |
第一年度の実践研究の分析を踏まえて,今年度は,コミュニケーション英語におけるTabletを用いたアクティブラーニング実践を設計し検討した.その際,内容言語統合型学習(Content Language Integrated Learning: CLIL)の授業設計を採用した.高校二年生の普通科生徒37名は,教科書の「Nature Technology」のLessonを学習した後に,その内容を拡張したプレゼンテーションをペアで創作していった.テーマは,教授者側から4つ提示し,そのうちの一つを担当した.最終的なプレゼンテーションをPowerPointで作成するにあたり,その途中経過の振り返りやグループ間の意見交流の手段としてKnowledge ForumとGoogle Slidesのアプリケーションを統合した環境をデザインし利用させた.各グループの最終プレゼンテーションのスライドは大学の外国人教員による評価を受け,また,学習のプロセスについてはお互いのコメント活動による社会ネットワーク分析を行った.その結果:(1) 生徒のプレゼンテーションの内容は外国人教員に高く評価されたものと,そうでないものとに分かれ,その基準は具体的なevidenceの提示方法にあった.(2) 生徒同士のコメントは,社会ネットワーク分析の結果から,同じテーマを担当する異なるペア間で頻繁に行われ,テーマを超えたコミュニケーションが少なかった.このことは,より内容に対して一般的なaudienceとしてのコメントが入る機会が少なかったことを意味している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第一年度の実践の分析を踏まえて,さらに新たな教科への適用が想定通りに展開している.
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今後の研究の推進方策 |
理系科目,文系科目,それぞれにおける21世紀型のアクティブラーニングの授業をTabletを用いて設計する方法論はある程度確立できた.これを用いて,さらに生徒の学習レベルの違いに合わせた調整が可能となる研究を展開する.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該研究に関連する自治体からの委託研究費が採択され,単年度決算であるそちらの予算を優先して研究を遂行したために,本研究基金の予算に残が出た.
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度は国際学会における成果発表等,多く予定しており,その旅費として適切に支出される.
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