過去2年度の分析結果を踏まえて,最終年度はさらに高校英語のpresentationのスライド作成,および意見交換をHTML5化したKnowledge Forumという協調学習支援システムを,二つの高校の間での交流活動を追加して実施した. 高校Aの理系クラスの生徒のグループ研究の結果を,英語のプレゼンテーションに変換していく授業活動の中で,そのdraftを高校Bの生徒たちが閲覧しコメントするという授業設計を展開した.その際,各グループの生徒が作成するスライドは,Microsoft PowerPointで作成したものを画像として抽出し,各スライドで話すreading notesをその株に位置付けることで,Knowledge Forumのノートとして実現した.その内容について,高校Bの生徒たちは,部分的引用をしつつ具体的なコメントを加え,ノート自身にそのテーマ自体への一般的なコメントを追加することができた.そのコメントを元に,高校Aの生徒たちは,さらにスライドの内容を改善し,最終プレゼンテーションを地方国立大学の留学生をaudienceに英語で行った. この授業を通して,1.高校Bの生徒のコメントは授業時間外にも拡張し,また内容に特化した適切なものであり,2.高校Bの生徒のコメントを受けて,改善が行われた高校Aの生徒のpresentation slidesとそのtalkは,事前のdraftから大きな改善が見られ,交流の効果がみられたことがわかった.
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