研究課題/領域番号 |
26560117
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
瀧 寛和 和歌山大学, 学内共同利用施設等, 学長 (10304180)
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研究分担者 |
松田 憲幸 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (40294128)
曽我 真人 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60252839)
三浦 浩一 和歌山大学, システム工学部, 助教 (70362861)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 教育工学 / 感性情報処理 / スキルサイエンス / 脳計測 |
研究実績の概要 |
感覚の受容・抑制機能を持ったスキル学習支援の開発のために、指・手・腕の標準的な3次元モデルを構築し、3D スキャナ(既存設備)を利用して、個人の指や手のサイズパラメータを計測することで、学習者に適合する感覚受容箇所・抑制箇所を考慮した刺激の箇所と不要な刺激を生成する方式を開発した。当初の予定では、感覚プロテクターの細部の厚さが指や手の動きは阻害しないが、感覚部分の受容抑制機能を持たせること方式としていたが、プロテクター自身の接触が感覚に影響を及ぼすことが判明し、感覚受容箇所と感覚阻害受容箇所の形状を組合わせることで、感覚の受容・抑制機能を評価反映するスキル学習支援の方式とその際の脳波分析による感覚受容箇所と感覚阻害受容箇所の影響を分離できる方式を開発した。 スキル学習支援方式確認実験として、点字学習を対象に感覚技能学習時の脳波分析を行うことにより,学習状態の分析が可能か検証することとした。対象とする感覚技能は点字の読み取りとして、不要な刺激を感覚阻害受容箇所(指等)に与えることとした。これはこの技能が繊細な指先の感覚を必要とする為である。学習時に得られた脳波のうち、一次体性感覚野と前頭葉の領域の解析を行った。一般的に技能が習熟するにつれ脳波全体におけるα波の割合が増加するといわれている為、そういった周波数成分での解析や感覚野・前頭葉の相関等の検討を行った。その結果から脳波データからβ/αの解析を行うことで学習の進度を把握でき、さらに前頭葉と感覚野、ウェルニッケ野の脳波コヒーレンス解析を行うことで学習傾向を把握することができる可能性を見出した。この分析結果により、点字学習等の触覚スキル学習時に脳波計測を行うことでスキル学習の進捗度合いが測れるスキル学習支援の機能向上へとつながる可能性が示された。
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