研究課題/領域番号 |
26560119
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
曽我 真人 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60252839)
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研究分担者 |
瀧 寛和 和歌山大学, 学内共同利用施設等, 学長 (10304180) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | スキル学習支援 / 左右反転動作 / 非利き側 / AR |
研究実績の概要 |
利き側の動作をモーションキャプチャシステム(Kinect)で計測し,その左右反転動作を生成して,それをAR表示して,非利き側動作の学習を支援するシステムを構築した. 具体的には,ゴルフスウィングを対象動作としたものと,サッカーのインステップキックを対象動作としたものの2つについて設計構築を行った. ゴルフスウィングを対象動作としたものは,あらかじめ熟練者のスウィングフォームをKinectで計測しておき,その左右反転動作をPCで生成し,その動作に合うようにアバタを動作させて,学習者のHMD上にAR表示するものである.このとき,学習者自身の動作も骨格モデルで熟練者のアバタの手前にリアルタイムで重ね表示されるので,学習者は,自身の骨格モデルが熟練者のアバタの動きに合うように動作を行えば,正しい動作を学習することができる.評価は,アンケート調査では,有用であるとの意見がでていた. 一方,サッカーのインステップキックを対象動作としたものは,学習者の利き側でのインステップキックをKinectで計測し,その左右反転動作をPCで生成し,その動作に合うようにアバタを動作させて,机上のデスクトップモニターに表示するものである.HMDを利用する方法も可能であるが,重量があり,学習者が不快であるとの意見が出ていたため,卓上モニターに表示する方式とした.学習者自身の非利き側動作も骨格モデルで利き側の左右反転動作のアバタの手前にリアルタイムで重ね表示される.評価は,アンケート調査では,有用であるとの意見がでていた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年前に提出済みの平成27年度の研究実績報告書において,平成28年度の計画として,「具体的な対象動作を設定し,利き側の動作をモーションキャプチャシステムで計測し,その左右反転動作をPCで生成し,それを手本動作としてAR表示し,非利き側の動作の学習支援環境を構築する.」と記述した.ほぼ,その計画通り進展しているので,おおむね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
手本動作に非利き側動作を追従させるのは,初心者の学習者には容易なことではない.そこで,手本動作が学習者の動作に合わせて,追従する機能を開発する.これにより,学習者は,手足をスローモーションで動かしたとき,手本動作がそれに追従するので,どれくらいの角度で手足をあげればよいかを容易に知ることができる.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究はほぼ予定通り進展しているが,努力により支出を抑えることが可能であったことと,平成29年度で学会発表する予定のため,平成29年度に一部の助成金を持ち越す必要があるため.
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次年度使用額の使用計画 |
学会発表するための,学会出張旅費や論文掲載費として使用する計画である.
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