主たる研究対象地を秋田県六郷扇状地(扇央:39°25′N, 140°34′E,)に置いて実施した。次の成果を得た。 1.地下水を揚水し,その地下水温を活用して民家の屋根の雪および生活道路の雪をを地下水で融かす実験を行った。散水法を採用すことにより,融雪が可能であることを確かめた。2.揚水量と融雪によって生じる水量を地下水人工涵養池へもどして活用するシステムを確認した。3.基礎資料を得るために,六郷扇状地内の野中と馬町に在るピエゾメータにおいて水理水頭と地下水温の観測を継続した。水量,地下水温ともに本研究の実現に適っている。4.本研究の成果は高齢化社会における融雪行動に資するものと期待できる。
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