地殻変動量および周期40秒までの地震動の最大変位と津波高さとの関係を経験的に調べた.その結果を踏まえ,2011年東北地方太平洋沖地震と2003年十勝沖地震の水平方向地殻変動量と津波高さとの実験式を作成した.加えて,津波発生伝播と陸地側地殻変動量を同時に計算できるプログラムにより,過去に東日本周辺で起きた複数の地震津波を対象に津波計算を行った. また,地震加速度記録を積分して地殻変動量を求める可能性を検討するために実験的検討を行った.その結果,サンプリング周波数は大きな影響は与えず,変位が発散する原因は,長周期ノイズと回転動が主たるものであり,積分方法ではないことが分かった.
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