消火ガスは噴流形態で高圧ボンベから放出され,周囲空気を巻き込み,消火ガスの濃度が低下する.その結果,消火能力を維持して消火ガスを遠方輸送することができない.そこで本研究は,微粒子等の遠方輸送が可能な渦輪を消火ガス輸送に利用した.渦輪形成には円孔を有した容器内でのメタン-空気予混合気の燃焼現象を用いた.またその燃焼により空気中のO2を消費して残るN2と燃焼ガス(CO2とH2O)を消火ガスとして用いた.そして消火対象にはメタンと空気で形成した拡散火炎を用いた.その結果,燃焼ガス渦輪を形成するメタン-空気予混合火炎が最大燃焼速度を示す当量比で最も消火効果が高くなることを明らかにした.
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