火災プルームは,燃焼により生じた熱および燃焼生成物質を移流拡散させる推進力となるため,火災現象の素過程として重要な役割を果たす。船舶火災時の火源上に形成される火災プルームには,気象・海象条件に依存した船舶動揺に起因した傾斜および慣性力が作用する。 そこで本研究では,船舶火災時の火災プルーム性状を明らかにすることを目的として,火災火源を水平方向に単振動させた模型実験を実施し,陸上建物内での火災を想定して構築された固定火源上の火災プルームの温度・速度減衰に関する既往の関係式との差異を検討した。さらに,既存の軸対象プルームの関係式を水平移動させることで温度場を予測する簡易手法の妥当性を評価した。
|