災害に対して脆弱性が高いと考えられていた太平洋島嶼は、高い災害対応力も合わせ持っていることが明らかになった。その要因は、伝統社会のなかで家族やコミュニティの結びつきが強いという「社会構造」、自然との共生という人々の「生活様式」、住民自身の「危険察知と避難」、そして「啓発・教育」という四つがあげられる。 一方で課題としては、都市部での災害被害の拡大があげられ、開発パートナーには、都市計画や、構造物対策、気象観測と予警報能力の向上への協力が求められる。 災害に関する国際協力は、先進国から開発途上国に向けた一方通行ではなく、お互いに教訓を学び合う関係性のなかでなされるべきものである。
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