研究課題/領域番号 |
26560218
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
藤江 裕道 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (20199300)
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研究分担者 |
中楯 浩康 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教 (10514987) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | バイオメカニクス / 間葉系幹細胞 / 組織再生工学 / ハルバッハ配列磁界 |
研究実績の概要 |
ウサギ膝滑膜由来MSCを,培養培地 (Dulbecco’s modified Eagle medium:DMEM (Gibco BRL),10% fetal bovine serum:FBS (Nchirei Bioscience),1% 10000U/mLペニシリン+10000μg/mLストレプトマイシン:P/S (P/S, Gibco BRL)) に播種密度2000 cells/cm2で播種し,前年度に作製した磁場発生装置を用いて,培養面に対して平行 (parallel-MF群) および垂直 (vertical-MF群) 方向に磁場を与え,7日間,および25日間,培養した. 7日間培養の試料に対しては,培養後の細胞数を血球計算盤 (エルマ) を用いて測定したところ,control群は12000±3079 cells/cm2,vertical-MF群は11333±2309 cells/cm2,parallel-MF群は8333±1513 cells/cm2であり,control群,vertical-MF群と比べてparallel-MF群は少ない傾向があったが,有意差はないことが分かった.25日間培養した試料に対しては,位相差顕微鏡によって細胞の形態,配向を観察し,画像解析ソフトを用いて細胞の輪郭から接着面積等を求めようと試みたが,培養環境に問題があったようで,正確なデータを得ることができなかった.現在,再実験を実行中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究遂行がやや遅れているのは,ハルバッハ配列磁界の構成が極めて困難なことによっている.アルミフレームを加工して,磁石を嵌め込む方法をとったが,発生する引張力・反発力がとても強大なため,配列構造を保ちにくく,磁場環境を安定化させることが難しい.この問題は,アルミフレームへの磁石の固定を強化することで解決したが,その分,時間を費やすこととなった.
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今後の研究の推進方策 |
磁場環境の安定化がはかれたので,前年度に結果が得られなかった25日培養時の細胞形態等について,培養を成功させ,計測,解析を進めていく.また,細胞分化についても調べるため,PCR等の解析を行うことを検討する.
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