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2014 年度 実施状況報告書

ゼノ・フィーダーフリー培養で維持可能なiPS細胞の分離:新規表面マーカーの同定法

研究課題

研究課題/領域番号 26560219
研究機関首都大学東京

研究代表者

田岡 万悟  首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (60271160)

研究分担者 泉 友則  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00261694)
嶋本 顕  広島大学, その他の研究科, 准教授 (70432713)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード細胞表面タンパク質 / 糖タンパク質 / プロテオミクス / iPS細胞
研究実績の概要

本研究は、(1)細胞表面タンパク質のハイスループット定量法を確立し、(2)その方法を適用してゼノフィーダーフリーiPS細胞の未分化マーカーを同定することを目的とする。そこで、26年度は、ハイスループット化のボトルネックである順相クロマトを高速化した。順相クロマトは現在HPLCシステムでおこなっているものを高速化のためにバッチクロマトであるStage Tip法(BUNSEKI KAGAKU Vol. 57, pp. 1011-1018(2008))に置き換えて高速化をはかった。その際に、溶離液(酢酸アンモニウム中性条件下や、酢酸やギ酸による酸性条件下、イオンペア試薬添加)や充填剤(zwitterionic親水性相互作用充填剤やアクリルアミド結合型充填剤、アミン結合型充填剤など)の検討を行って、アクリルアミド結合型充填剤による酸性条件下で細胞表面への局在が予想される糖タンパク質の非特異的な吸着が最も少ないことが明らかとなった。最適化したこの方法を利用してiPS細胞抽出液から、一回の解析で1000種類以上の細胞表面タンパク質を同定した。また、プロテオミクス解析によって得られたデータ処理方法とデータ処理を高速に行うためのソフトウエアを開発して論文として出版した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

プロテオミクス解析によって得られたデータ処理方法とデータ処理を高速に行うためのソフトウエアを開発して論文として出版することを次年度に予定していたが、これを今年度の課題として優先したため、この点に関しては当初の計画より進んでいる。その一方で細胞表面タンパク質の定量実験が進まず、その部分については申請当初の計画から遅れが生じている。これらの点を勘案すると、全体としておおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

27年度には、26年度に未達成だったSILAC法による定量解析の本方法への適用を進め、細胞表面タンパク質の解析法を完成させる。完成したこの方法を細胞表面タンパク質がよく調べられているマウスES細胞を試料として評価する。さらに複数のiPS細胞に本方法を適用し、細胞表面タンパク質の量とゼノフィーダーフリー培養における未分化状態の維持の関係を調査することで、未分化マーカーをスクリーニングする。候補となったタンパク質に対する抗体で細胞染色とFACSによる分離をおこなって、マーカーのゼノフィーダーフリー培養に対する有効性を評価する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Global PROTOMAP profiling to search for biomarkers of early-recurrent hepatocellular carcinoma.2014

    • 著者名/発表者名
      Taoka M, Morofuji N, Yamauchi Y, Ojima H, Kubota D, Terukina G, Nobe Y, Nakayama H, Takahashi N, Kosuge T, Isobe T, Kondo T.
    • 雑誌名

      J Proteome Res.

      巻: 13 ページ: 4847-4858

    • DOI

      10.1021/pr500262p

    • 査読あり

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公開日: 2016-05-27  

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