レニン・アンジオテンシン系(RAS)は、内部環境恒常性維持に必須であると同時に各種疾患の病態形成に深く関与している。血管壁・腎組織に存在する“組織RAS”活性化が心血管病・腎臓病の病態に重要な役割を果たしていると想定されているが、その実態は不明である。蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の原理と多光子レーザー顕微鏡を駆使して、生体組織においてレニン活性を可視化し検出しうる、新規のin vivo imaging技術を開発した。本技術を応用して、組織RASの本態(活性化動態・部位)を検討し、組織RASの生理学的、病態形成上の役割、活性化制御機構を検討した。
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