研究課題
バイオ燃料電池を搭載するためのリザーバー形状をCADでデザインし、CAM微細加工機でアクリル板を切削、熱硬化性樹脂のPDMSをキャストして鋳型を作成した。トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDM)をPDMS鋳型にキャストし、UV照射してリザーバーを作成した。昨年度の検討以来、一般的なヒト眼球サイズの平均値を文献で算出し、幅は4.4㎜、厚みは1㎜、デバイス長は19 mmで規格化して作成した。TEGDMリザーバーに燃料電池システムを小型化して搭載する検討を実施してきたが安定した発電を得ることが難しく規格化まで至っていない。一方、予備検討として行ってきた薬剤の電気刺激によるIn vitroウサギ強膜通過促進の検討から、定電流(0.1mA)下でDonor側からAcceptor側へ薬剤が移行することを確認した。そこで薬剤徐放デバイスをウサギ眼に埋植し、血漿と網膜内の薬剤代謝物濃度をLC/MS/MSで測定した。薬剤徐放性を高徐放タイプと低徐放タイプの2種類で検討した結果、薬剤放出量と相関して網膜内濃度と血漿中の薬剤代謝物濃度が相関する傾向にあった。この結果から、眼球を摘出することなくウサギに侵襲性の低い血液採取の方法で薬剤移行性を推定できることが示唆された。デバイスの安定した発電性を得ることができたら、In vivoにおける発電の薬剤移行促進効果を血漿中薬剤代謝物濃度から推定することが可能であると期待できる。
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Pacifichem2015 abstract
巻: HLTH ページ: 316