本研究は、高強度レーザー照射における化学気相析出(レーザーCVD)により微細組織や結晶配向性を制御したCa-Ti系複酸化物の生体活性膜を創製することを目的とした。成膜温度がCaTiO3膜の配向,微細組織および成膜速度に及ぼす影響を調べ、(011)や(101)に強配向し、ピラミッド状や四角形の特異なファセット組織を持つCaTiO3膜が高速成長することを明らかにした。また、Ca/Ti原料供給比を調整することでRuddlesden-Popper構造のCan+1TinO3n+1膜をTi基材上にコーティングすることができ、擬似体液に浸漬することで高いリン酸カルシウム形成能を示すことを明らかにした。
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