経肺投与の薬物送達システム(DDS)は、薬物(あるいは薬物の入れ物である薬物キャリア)を吸入して肺へ薬物を送達する手法である。現在までに、経肺投与DDS用の薬物キャリアの調製法として、「『両親媒性ブロック共重合体と疎水性高分子を溶解したo/wエマルション液滴』を乾燥する」ことによって、「疎水性高分子微粒子の表面に親水性高分子鎖を簡便に導入する技術」を提案し、ゴルフボール状の「表面凹型粒子」が得られることを発見した。さらに、「多孔質が得られないはずの条件」において「多孔質粒子」が得られることも発見している。本研究ではこれらの粒子の形成に及ぼす諸因子の影響を明らかにした。
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