研究課題
PVA実態臓器モデルを用いた内視鏡外科トレーニングシステムを完成させ、これを用いた技術評価の方法を考案した。PVA素材は、加工技術により、人体に近い体感・感触を提供できる親水性の高いwetな素材である。特徴として1.人体部位とほぼ同じ切離感・縫合感・感覚臨場感がある。2.親水性のあるPVA(ゲル)を含水率調整により硬度・形状などを自由に立体加工成型が可能である。3.安全性・生体吸収性(生分解性)・手軽にどこでも使用可能である。4.有害物質は使用していないので、衛生的に利用・廃棄可能である。臓器モデルは、胃空腸吻合共通孔閉鎖モデルと、食道空腸吻合共通孔閉鎖モデルの2種類を完成させた。これを実際の手術と同じ環境で使用することにより、臨床に則したトレーニングを可能とした。シミュレーターと異なり、使用する鉗子や針糸は臨床的に使用するものを利用するため、安価であるのみならず、どこにでも設置が可能であり、このタスクができれば、臨床でもすぐに手技が施行可能となるモデルを作成することができた。またこの技術的な評価として、タスクが完了できると言うことと、時間という明快な指標での技術レベルの評価の他に新たな技術の指標となるパラメーターを網羅的に検索した。試作実態臓器モデルを作成し、このモデルを東京医科歯科大学低侵襲医学研究センターで毎月行う内視鏡外科トレーニングコースで使用することにより、臨床との相違点をfeed backし、実態臓器モデルの完成度を上げることができた。使用法もco-axialとpara-axialで行うことで難易度を変化させられること、助手のトレーニングにも用いることができることが判明した。また内視鏡技術レベルとの関係では、最終的には縫合時間がもっとも技術レベルを反映することがわかった。
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