先天的に四肢の麻痺・欠損を示す小児における四肢認知を明らかにするため,二分脊椎,四肢形成不全の小児および対照児に対し,①自己の描画(視覚認知),②体の部位の名称に関する言語的質問(言語的認知),③自己の画像を見せた際のアイトラッキング(視覚入力),を用いて研究を行った. 二分脊椎児は,四肢への視覚入力は対照児と差がないが,足およびその相同部位である手の視覚認知,言語的認知が低かった.下肢形成不全児は義肢を自己の体として視覚認知していたが,上肢形成不全児は四肢の視覚認知が低かった.下肢・上肢形成不全児とも言語的認知は欠損部とその相同部位で低かった.
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