本研究の目的は静止立位時に心弾動図と心電図の2つの方法によって心拍変動を評価してその相関を明らかにすることである.対象者は健常若年者12名と健常高齢者18名である.1分間の静止立位中に床反力垂直成分から心弾動図を抽出した.同期して心電図計を使用してR-R間隔波形を収集した.解析方法は自律神経機能(LF/HF),周波数領域のpower law(FFT power law),時間領域のpower law(scaling exponent)を評価した結果,ECGとBCGの相関係数はいずれの指標でも弱い相関となった.静止立位のBCGによる心拍変動解析は一定の精度で評価が可能であることが示された.
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