現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度に行った具体的な実験内容と結果は以下のとおりである。 透明なアクリル製の水槽 (高さ40cm, 直径20cm) に、25±1℃に保った温水を20 cmの高さまでいれた。7週齢のWistar系雄性ラット計23匹を1匹づつ水槽内にいれ、13分間の強制水泳 (プレテスト)を行なった23匹を4群に分け、1群(5匹):処置なし、2-4群 (各6匹):1α(OH)D3投与(0.1, 0.3, 1.0 μg/匹)とした。強制水泳試験の1時間、3時間、24時間前の3回にわたり1α(OH)D3を投与し、6分間の強制水泳試験を行い、その間の無動時間を測定した。さらに8週齢のICR系雄性マウス32匹を4群に分け1群(8匹):処置なし、2-4群 (各8匹):1α(OH)D3投与(0.1, 0.3, 1.0 μg/kg)とし,プレテストは行わず、ラットと同様の方法で本実験を行った。以前、予備実験で行った1群(10匹):無処置、2群(10匹):中鎖脂肪酸投与、3-5群(各10匹):1α(OH)D3投与(0.02, 0.04, 0.08 μg/匹)と5群に分けたWistar系雄性ラット50匹を,試薬投与24時間後に安楽死させ、取り出し冷凍保存していた全脳を用いGDNFをELISA法にて測定した。 ラットでは無動時間において対照群と1α(OH)D3投与群との間に有意差は見られなかった。しかし、マウスでは対照群の258.4秒と比較して0.1μg/kg投与群で243.2秒、0.3μg/kg投与群で232.9秒、1μg/kg投与群で217.7秒と濃度依存的に無動時間の減少傾向が認められた。全脳におけるGDNF量は対照群2653.98pg、0.02μg/匹投与群2664.96pg、0.04μg/匹投与群2900.44pg、0.08μg/匹投与群2406.62pgと各群間で有意差を認めなかった。
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